【5月28日 AFP】(更新、写真追加)川崎市の路上で28日朝、子どもを含む19人が50代の男に刃物で刺された。このうち女児(11)と男性(39)が死亡した。男は警察に身柄を確保されたが、自分自身を切り付けて死亡した。

 聖マリアンナ医科大学病院(St Marianna University School of Medicine)の関係者はAFPに対し、40代女性1人と女児3人が刃物による傷を負い、手術を受ける必要があったと明かした。

 これより先、川崎市消防局の広報担当者はAFPに対し「午前7時44分に小学生4人が男に刺されたと通報を受けた」と述べていた。その後、同消防局の別の広報担当者が、19人が負傷しており、うち2人は心肺停止だと述べていた。

 警察は男の身柄を確保したと発表。NHKは、身柄を確保された男は自分の首を刺して意識不明の重体となっていると伝えていた。NHKは現場で包丁2本が見つかったと伝えたが、この点について当局の確認は取れていない。

 ある目撃者はNHKに、はっきりとは見えなかったが、刃物を持っていた男が、自分の首を刺したようだと語った。

 テレビは、複数の警察車両、救急車、消防車がいる現場の映像を放送した。現場には負傷者を手当てするためのテントも設置された。現場で取材したAFPの記者によると、「カリタス学園」と書かれた青いストライプが入った白いスクールバスが止まっていた。

 NHKによると現場近くに住む男性は、たくさんの救急車の音が聞こえ、現場近くに血だらけになって倒れている人を見たと語った。近くの小学校付近に別のバス停があり、そこで複数の小学生が倒れていたのも見たという。この男性は、「普段は平穏な場所なのでこんなことが起きて怖いです」と語った。

 日本の暴力犯罪の発生率は先進国の中で最も低く、大量襲撃事件は極めて珍しい。

■トランプ大統領も追悼

 訪日中のドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は28日、海上自衛隊横須賀基地(神奈川県横須賀市)を視察に訪れ、同日川崎市で発生した刺殺事件について「すべての米国民は日本国民と共にあり、被害者と家族に哀悼の意を表する」と述べた。

 トランプ氏は海自の護衛艦「かが(JS Kaga)」を視察に訪れており、同艦上で語った。(c)AFP/Hiroshi HIYAMA