【5月23日 AFP】イスラム過激派掃討作戦が激化しているシリア北西部イドリブ(Idlib)県で、政府軍が混雑した市場などを攻撃し、買い物客を含む民間人23人が死亡した。在英NGOのシリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)が22日に発表した。

 監視団によれば、政府軍は22日午前0時(日本時間同午前6時)ごろ、イスラム過激派勢力が支配する同県マアラトヌマン(Maarat al-Numan)を空爆。少なくとも12人が死亡し、18人が負傷した。イスラム教の断食月「ラマダン(Ramadan)」中の市場は、日中の断食を終えたイスラム教徒たちが多く訪れていたとみられる。

 現場にいたAFPのフォトグラファーは、爆撃で市場を取り巻く建物が破壊され、並んでいた出店の簡素な骨組みや帆布が吹き飛ばされたと証言。ばらばらになった買い物客の遺体が複数横たわっていたという。

 政府軍はその他の地域にある過激派の拠点にも攻撃を加え、さらに民間人11人が犠牲になった。

 監視団は4月30日以降、激化した政府軍とロシア軍の空爆により死亡した民間人は200人近くに上ると発表した。(c)AFP/Nazeer al-Khatib with Hashem Osseiran in Beirut