【5月21日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するウィリアムズ(Williams)は20日、チームの開発ドライバーとしてジェイミー・チャドウィック(Jamie Chadwick)を迎え入れたと発表した。女性ドライバーのみで競う今季新設のWシリーズ(W Series)開幕戦で勝利を飾った同選手は、これでF1に参戦する夢に一歩近づいた。

 英国フォーミュラ3選手権(British Formula Three Championship)でも優勝経験がある21歳のチャドウィックは、誕生すれば43年ぶりとなる女性F1ドライバーの最有力候補として名乗りを上げた。

 女性ドライバーがF1の決勝レースに出場したのは、1976年のレラ・ロンバルディ(Lella Lombardi)氏が最後となっている。1992年には同胞のジョバンナ・アマティ(Giovanna Amati)氏がブラバム(Brabham)のマシンで予選を走ったが、後に世界王者となるデイモン・ヒル(Damon Hill)氏にシートを奪われた。

 チャドウィックは、「ドライバー・アカデミーの一員になることは素晴らしい機会。仕事を始めることにわくわくしている」とコメント。ウィリアムズのクレア・ウィリアムズ(Claire Williams)副代表も、チャドウィックがロールモデルとなり、若い女性たちがレースを始める刺激になることを望んでいると明かした。

「役割がドライバーであろうとエンジニアであろうと、モータースポーツが開放的でエキサイティングなものであることを示したい」「ジェイミーは素晴らしい才能の持ち主で、一緒に仕事をすることを楽しみにしている」

 かつてF1で圧倒的な強さを誇っていたウィリアムズは、2012年にスコットランド出身の女性ドライバー、スージー・ヴォルフ(Susie Wolff)氏と開発ドライバー契約を交わしたが、同氏は3年後にチームを去った。(c)AFP