【5月14日 AFP】(更新、写真追加)大勢のデモ隊が座り込みを続けているスーダンの首都ハルツームの軍本部前で13日、発砲があり、デモの参加者5人と陸軍将校1人が死亡した。

 発砲事件の数時間前には暫定軍事評議会と反政府デモの指導者らが、民政移管へ向けた新たな暫定統治機構をめぐり合意に至ったばかりだった。

 暫定軍事評議会によると、「身元不明の分子」がデモ隊に向かって発砲し、将校とデモ参加者の各1人が死亡。兵士3人とデモ参加者および民間人数人も負傷した。さらに抗議デモ側の医師らの組織は、デモの参加者4人が射殺されたと述べたが、座り込みの現場で死亡したのかどうか明確にしていない。

 暫定軍事評議会は深夜に報道発表を出し、「武装してデモ隊に紛れ込んでいた者たちがいた」と発表した。

 デモを主導する民主化勢力の一派「自由・変革同盟(Alliance for Freedom and Change)」は事件について、暫定軍事評議会との「交渉における進展を妨害する」ことが狙いだとして、前政権系の民兵組織の仕業だと非難した。

 ハルツームの軍本部前では、オマル・ハッサン・アハメド・バシル(Omar Hassan Ahmed al-Bashir)前大統領の失脚後、統治権を握った暫定軍事評議会の退陣を求める大規模なデモ隊が座り込みを続けている。(c)AFP/Jay DESHMUKH, Bassem ABOUALABASS