【5月11日 AFP】米大リーグ(MLB)、ロサンゼルス・エンゼルス(Los Angeles Angels)のアルバート・プホルス(Albert Pujols)が放った通算2000打点目の打球を捕ったデトロイト・タイガース(Detroit Tigers)のファンが、この歴史的アイテムを手元に置いておく決意であることが判明した。米メディアが10日に伝えた。

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 タイガースの本拠地コメリカ・パーク(Comerica Park)でエンゼルスが13-0で大勝した9日の試合で、座席近くに飛んできたプホルスの打球を捕ったイーライ・ハイデス(Eli Hydes)さんは、両球団からボールの引き渡しを4度オファーされたがいずれも拒否した。

 報道によると、ハイデスさんはこの記念ボールとプホルスのサイン入りボールを交換するように求められた後、これに加えてプホルスとの面会も提示された。さらに、3度目には同選手のユニホーム、4度目には三つのアイテムに加えてタイガースのスター選手ミゲル・カブレラ(Miguel Cabrera)の記念グッズもつけられたという。

 スタジアム関係者はこのボールが本物であると証明することを拒んでいるため、市場に出してもグッズとしての値打ちはなくなると思われる。それでもハイデスさんは意に介しておらず、地元紙デトロイト・ニュース(Detroit News)に対して、「お金のことは関係ない。これは家宝にする」と語った。

 ハンク・ハーロン(Hank Aaron)氏とアレックス・ロドリゲス(Alex Rodriguez)氏に続き、大リーグ史上3人目の通算2000打点を達成したプホルスは、ハイデスさんがボールを持っていても構わないとして、「スタッフには『放っておけ。彼が持っていればいい』と話した。彼は偉大な歴史の品を自分の物にできる」と話した。

「われわれが野球をするのは、ファンのためでもある。彼らが自分の物にしたいというなら、その権利があると思う。彼が楽しめることを願っている」

 歴史的偉業に関連した野球グッズは、これまで数十万ドルもの高値で売られている。

 元ボルティモア・オリオールズ(Baltimore Orioles)のエディ・マレー(Eddie Murray)氏が放った通算500号本塁打のボールは50万ドル(約5500万円)で売却されたと伝えられているほか、2003年のオークションでは、バリー・ボンズ(Barry Bonds)氏が樹立した1シーズンの最多本塁打記録となる73号には45万ドル(約4900万円)の値が付いた。(c)AFP