【5月8日 AFP】イングランド・プレミアリーグ、チェルシー(Chelsea)のマウリツィオ・サッリ(Maurizio Sarri)監督は7日、今後2度の移籍市場における補強禁止処分が撤回されなければ、チームは来季もマンチェスター・シティ(Manchester City)やリバプール(Liverpool FC)に対抗することはできないだろうと述べた。

 18歳未満の選手登録に関する規律違反を犯したとして補強禁止処分が下されていたチェルシーは、異議申し立てを行っていたが、同日に国際サッカー連盟(FIFA)によって棄却された。

 チェルシーはスポーツ仲裁裁判所(CAS)に上訴する意向だが、9日にヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2018-19)の準決勝でドイツ・ブンデスリーガ1部のフランクフルト(Eintracht Frankfurt)との対戦を控えているサッリ監督にとって、今回の決定は考え得る最悪の知らせとなった。

 リーグ戦で4位以内のフィニッシュを決めたことから、来季の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)の出場権を手にしたチェルシーは、ヨーロッパリーグでサッリ監督就任後初のタイトル獲得を目指している。

 チェルシーは前週に行われた敵地での第1戦を1-1で引き分けており、決勝進出に向け有利な立場に立っている。

 しかし、就任1年目の今季に苦戦を強いられているサッリ監督は、シティやリバプールに対抗するために必要な選手を補強できない状態が続けば、上向きでシーズンを終えることは難しいだろうという考えを示している。

 リーグ戦で首位シティに24ポイント離されている3位チェルシーのサッリ監督は、「現時点では実力差を縮めるのは非常に難しい。努力する必要があるし、おそらく移籍市場で何かが必要だ」とコメントした。

「上位2チームのレベルはとても高いから、簡単なことではない。欧州を見ても分かるように難しいんだ」「もちろん努力し、挑戦しなければならない。個人的には、差を縮めることは可能だと思う」

「1人か2人は補強しなければならないと思っている。それができなければ、すぐにチームを強化するのはとても難しい」「チェルシーは非常に良いチームだと思っている。だからこそ1人か2人が必要なんだ。それ以上の選手はいらない」

 FIFAはチェルシーの訴えを「部分的に支持」すると認めたが、選手の補強は16歳未満に限定された。16歳以上の選手については引き続き補強が禁止となり、CASへの上訴が認められない限り、チェルシーは新たに選手を獲得することができない。(c)AFP