【5月14日 Xinhua News】中国とオーストラリアの科学研究チームは、竹を主食とするジャイアントパンダが、栄養の消化吸収機能の面から見た場合、草食動物ではなく肉食動物に属することを発見した。研究成果はこのほど、米学術誌「カレント・バイオロジー(Current Biology)」に掲載された。

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 研究では、ジャイアントパンダが日常的に摂取するタンパク質と炭水化物の量が超肉食動物(hypercarnivore)の数値に近く、吸収するエネルギーの半数以上がタンパク質由来であることから、オオカミや野生のネコ科動物に近いことを明らかにした。

 論文の責任著者で中国科学院動物研究所研究員の魏輔文(Wei Fuwen)氏はジャイアントパンダについて、食べ物の種類から見ると草食動物により近いが、食物を消化、吸収する栄養構造から見ると肉食動物に属すると説明した。

 魏氏の研究チームと豪シドニー大学(University of Sydney)の栄養生態学者、デビッド・ローベンハイマー氏(David Raubenheimer)のチームが行った研究によると、食肉目クマ科に属するジャイアントパンダは高度に特化した草食性があり、繊維性食物の摂取に適した頭骨や下顎筋肉組織、歯の形をしている他、竹をつかむのに使う「偽の親指」があり、肉食と関係があるとされる「うま味」を見極める能力を失っている。だが、ジャイアントパンダは肉食動物に類似した消化管や消化酵素、腸内微生物を持っている。

 研究の結果、ジャイアントパンダの進化の程度は従来考えられていたよりも低く、さらに言えば「表面的」で、消化系の変化がさほど大きくないことが判明した。このことからも、ジャイアントパンダが草食動物と肉食動物の特徴を兼ね備えている理由が説明できるという。(c)Xinhua News/AFPBB News