【5月7日 AFP】ロイター通信(Reuters)によると、ミャンマー西部ラカイン(Rakhine)州で同国軍によるイスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)弾圧に関する取材を行っていた際に国家機密法に違反したとして、禁錮7年を言い渡され服役していた同通信の記者2人が7日、大統領の恩赦により釈放された。

 ロイターのワ・ロン(Wa Lone)記者とチョー・ソウ・ウー(Kyaw Soe Oo)記者は、機密文書を所持していたとして2017年12月に逮捕されて以来、500日以上拘束されていた。4月23日にはミャンマー最高裁が2人の上告を棄却していた。

 2人は満面の笑みで手を振りながらヤンゴン(Yangon)の刑務所の外に現れ、大勢の記者に取り囲まれた。ワ・ロン記者は、2人の釈放を訴え続けた「世界中の」人々に感謝すると述べ、「編集部に行くのが待ちきれない」「私は記者であり、これからも続けていく」と仕事への復帰を誓った。

 2人は2017年9月、ラカイン州でロヒンギャ10人が虐殺された事件の取材中に逮捕された。ラカイン州ではミャンマー軍の弾圧によって、ロヒンギャ約74万人が隣国バングラデシュへの避難を余儀なくされた。

 2人の逮捕をめぐっては世界中から激しい抗議が巻き起こり、ミャンマーの民主化指導者としてのアウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)国家顧問の功績は打ち砕かれた。

 映像前半は釈放された記者2人。後半は釈放を喜ぶロイター通信の関係者ら。7日撮影。(c)AFP