【5月3日 AFP】フィギュアスケート女子のケイトリン・オズモンド(Kaetlyn Osmond、カナダ)が2日、現役引退を表明した。数々のけがや国際試合の厳しさを乗り越えたオズモンドは、2018年には世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships 2018)の女王にまで上り詰めた。

 23歳で競技生活を終えることになったオズモンドは、2018年3月にイタリア・ミラノ(Milan)で開催された世界フィギュアでタイトルを獲得したほか、平昌冬季五輪の女子シングル銅メダルと団体戦金メダルを含めて五輪で計3個のメダルを手にした。

 カナダ選手権(Canadian Figure Skating Championships)でも通算3度の優勝を誇るオズモンドは、自身のツイッター(Twitter)アカウントに、「正式に皆さんに発表されたことと思います」とすると、「私はもう競技には出ません。個人的にはずっと前から分かっていたことですが、こうして発表されても現実とは思えません」と投稿した。

「自分の今後の計画にわくわくしています。皆さんと一緒に分かち合うことが待ちきれません!」とつづったオズモンドは、女子のカナダ勢としては1947年と48年のバーバラ・アン・スコット(Barbara Ann Scott)氏、1965年のペトラ・ブルカ(Petra Burka)氏、そして1973年のカレン・マグヌセン(Karen Magnuson)氏に次いで史上4人目の世界女王となった。

 オズモンドは以前、伏兵とのレッテルを貼られたことと闘いながらトップにまで上り詰めた原動力となったのは、自分がカナダ最東部ニューファンドランド(Newfoundland)島という小さなコミュニティー出身であることだと話しており、カナダ放送協会(CBC)に対して、「子供の頃は注目されていませんでした」「その理由の一つは、私がニューファンドランド島出身だったからでしょう」と語った。

「いつも新参者とか伏兵として見られていました。世界選手権で優勝したときでさえ、そうなると予想していたと話す人はほとんどいませんでした。大抵の人は私のことを予想外の世界王者と話していました」「それを意識したことはありませんが、事あるごとに自分で折り合いをつける要素になっていました」

 初出場を果たした2013年の世界選手権で8位に入ったオズモンドは、腓骨(ひこつ)骨折で2度の手術を受けるなど数年にわたりけがと闘った後、フィンランド・ヘルシンキで開催された2017年大会で銀メダルに輝いた。

「皆さんが私が成し遂げてきたことに注目し、これまでのキャリアが決して容易ではなかったと理解してくれることを願っています」「当たり前のことは何もありませんでした。演技をすることが大好きでしたが、それ以上にスケーターとして成長していくための戦いを望んでいました。それは、ただ勝つことではありません。より強く、より成長していくことが重要でした。一つ一つを勝ち得るために闘いました」 (c)AFP