【4月29日 AFP】コートジボワールの最大都市アビジャン(Abidjan)で27日、同国出身のフランスのラッパー、カーリス(Kaaris)のコンサートが観客の暴徒化で中断された。この騒ぎで数人が軽傷を負った。

 AFP特派員によると、カーリスが4曲目を歌い始めたところで、舞台前に設置してあった防御用の柵を大勢の聴衆がなぎ倒し、前に押し寄せた。

 警察の機動隊は押し寄せた聴衆を警棒でたたいたが阻止しきれず、さらに催涙ガスで沈静化を図った。コンサートは1時間ほど中断した。聴衆のうち少なくとも1人は、騒ぎは警察に原因があったと訴えた。

 アビジャンのアヌマボ(Anoumabo)地区で開催された音楽フェスティバル「フェスティバル・オブ・アーバン・ミュージック(FEMUA)」には、およそ1万人の聴衆が訪れていた。1時間後に舞台に戻ったカーリスは聴衆に対し怒りをあらわにし、落ち着くよう呼び掛けた。

 カーリスは昨年8月、仏パリ南郊のオルリ空港(Orly Airport)で同じくフランス有名ラッパー、ブーバ(Booba)と乱闘騒ぎを起こしている。カーリスとブーバの2人はこの件で、執行猶予付きの判決と5万ユーロ(約620万円)の罰金の支払いを命じられた。(c)AFP