【4月28日 AFP】南米ベネズエラで暫定大統領就任を宣言した野党指導者のフアン・グアイド(Juan Guaido)国会議長は27日、ニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領の退陣を求める大規模デモを5月1日のメーデー(May Day)に実施すると発表した。併せて、マドゥロ政権を支える軍に対し、改めて離反を呼び掛けた。

 グアイド氏は首都カラカスで開いた集会で支持者らを前に演説し、マドゥロ氏を退陣させるには「根本的」に軍の支持が必須だと強調。「時は経過していく。永遠に待ってはいられない」と訴え、軍指揮官らに対し「歴史の命運は、あなた方の肩にかかっている」と訴えた。

 集会では、反政府デモの運営を担うボランティアたちを「自由の義勇軍」に任命する式典も行われた。

 グアイド氏をベネズエラの正統な暫定大統領と承認する国家は、同氏を支える米国を筆頭に50か国を超える。それでも、同盟国の中国やロシアの支援を受けたマドゥロ氏と軍との結束を切り崩せずにいるグアイド氏は、5月1日のメーデーデモは「ベネズエラ史上最大なものになる」と宣言。引き続き、大規模デモを通じて政権への圧力を強化していく方針だ。

 一方、マドゥロ政権側も、恒例のメーデーパレードの一環として5月1日にマドゥロ氏を支持するデモを行うとしている。(c)AFP