【4月26日 AFP】カナダのプライバシー保護委員会は25日、交流サイト(SNS)最大手の米フェイスブック(Facebook)がカナダ人60万人の個人情報を収集し、ユーザーの同意を得ずに第三者に提供しているのはカナダの連邦法などに違反しているとの調査結果を公表するとともに、是正勧告に従わせるため同社を提訴する方針を明らかにした。

 この調査は、英政治コンサルティング企業ケンブリッジ・アナリティカ(Cambridge Analytica)が絡んだ世界規模での個人情報流出スキャンダルで、フェイスブックが果たした役割を調べたもの。

 連邦プライバシー保護委員会のダニエル・テリアン(Daniel Therrien)氏は、フェイスブックがサービス上で「友達の友達」の同意をきちんと得ておらず、個人情報に関して責任を一切取っていないことが分かったと述べた。

 しかし、フェイスブックは委員会の調査結果に異議を唱え、勧告を聞き入れなかったという。

「フェイスブックは、プライバシーに関する方針を改善すると公約しながら、われわれの特定した重大な問題に対し、違法と認定した点についてさえも、対処を拒んだ。完全に矛盾しており、極めて憂慮される」とテリアン氏は述べている。(c)AFP