【4月26日 AFP】米国防総省の監察総監室は25日、パトリック・シャナハン(Patrick Shanahan)米国防長官代行について内部調査した結果、倫理規定違反は認められなかったと発表した。シャナハン氏は米航空宇宙機器大手ボーイング(Boeing)に30年務めた元幹部で、政府との契約をめぐり同社に便宜を図った利益相反の疑いで調査対象となっていた。

 シャナハン氏は2017年に国防副長官に就任した後、昨年12月のマティス前長官の辞任を受けて長官代行を務めている。利益相反の疑いが晴れたことで、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領による国防長官指名への障害はなくなった。就任には米議会上院の承認も必要となる。

 監察総監室は「ボーイングや競合他社に関し、シャナハン氏は倫理的合意と倫理的義務を完全に順守していたと結論付けた」と発表した。

 シャナハン氏の利益相反疑惑は3月、同氏が国防副長官時代に米航空防衛機器大手ロッキード・マーチン(Lockheed Martin)を中傷しボーイングを推奨したとの報道を受け、政府を監視する民間団体「ワシントンの責任と倫理を求める市民(CREW)」が監察総監室に調査を申し立てていた。(c)AFP