【4月26日 東方新報】中国・広東省(Guangdong)仏山市(Foshan)順徳区(Shunde)にある南方医科大学順徳医院(Shunde Hospital of Southern Medical University)で23日、入院中の新生児3人が細菌やウイルス感染によって死亡したことが、家族がインターネット上に投稿した情報で明らかになった。翌24日、同病院は現地の衛生健康部門が調査に入ったことを発表している。

 投稿者の呉さんによると、4月6日午前に生まれた呉さんの子どもは、生後間もなくマイコプラズマに感染していたことが分かり、11日に広東省人民医院(Guangdong Provincial People's Hospital)に転院。検査の結果、病原はエンテロウイルスであると診断された。

「転院した時はすでに感染によるショックを起こしており、すでに重体でした。1週間以上の治療を受けましたが、最終的にうちの子はウイルス感染による血液凝固機能の異常と頭蓋内出血、多臓器不全により亡くなりました」と呉さんは話した。

 呉さんによると、3月下旬から4月上旬にかけて、順徳医院の新生児集中治療室(NICU)で院内感染があったのではないかという疑いが出ていた。呉さんは、「私たち保護者が知る限り、私の子どもを含め少なくとも3人の新生児が入院期間中に細菌やウイルスに感染し、最終的に順徳医院のNICUか、移転先の病院で治療のかいなく死亡しました。症状はさまざまでしたが、多くの新生児が感染によって転院を余儀なくされているのです」としている。

 呉さんは南方医科大学順徳医院に対し、院内感染があったのか、あったとすれば感染源や感染の原因、感染・死亡した新生児の数、転院後の治療状況などを公開するよう求めている。また、院内感染が事実であれば、病院側は被害者家族と社会に対し公の場で謝罪すると共に責任者を処分し、被害者の家族の医療費や精神的損失などに対して損害賠償を行うべきだとしている。

 これに対し、南方医科大学順徳医院は24日、公式サイト上で「今回インターネット上に書かれた問題について、病院は事態を重く見ている。広東省、仏山市、順徳区の衛生健康部門がすでに調査に入っている。病院側は調査に積極的に協力し、関連情報は分かり次第発表していく」と述べている。(c)東方新報/AFPBB News