【4月26日 AFP】男子テニス、バルセロナ・オープン(Barcelona Open Banc Sabadell 2019)は25日、シングルス3回戦が行われ、大会第1シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)はワイルドカード(主催者推薦)のダビド・フェレール(David Ferrer、スペイン)に6-3、6-3で勝利し、準々決勝進出を決めた。

 容赦なく勝利したナダルは、引退間近の同胞フェレールについて「見ていて楽しい」と評した。

 フェレールは来月行われるマドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2019)で現役生活を終える予定で、今回の敗戦により通算15回目の出場となったバルセロナ・オープンに別れを告げることになった。

 同大会の決勝でナダルに4度敗れている37歳のフェレールは、試合を終えると観客にあいさつし、ピンク色のヘアバンドをサービスライン上に置いた。

 しかし、感傷的な面を見せなかったナダルはストレート勝ちを収め、大会記録となる12度目の優勝に一歩近づいた。

 ナダルは「ダビドは衰えを理由に引退するわけではないが、けがを抱えていたこの1年半は難しいものだった」と語った。

「今年の彼のレベルは依然として非常に高く、ここ数年は毎年全力で戦い、彼のプレーを見ているのが楽しかった。われわれは皆彼に感謝している」

 フェレールは2013年、世界ランキングで自己最高となる3位を記録。同年には全仏オープン(French Open 2013)の決勝に進み四大大会(グランドスラム)の制覇に最も近づいたが、この時もナダルに敗れた。

 フェレールは「持っている力のすべてを出した」「私はとても幸せだ。最後にこのコートでプレーするという夢がかなった」とコメントした。

 ナダルは準々決勝で、第5シードのステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)を破ったジャン・レナード・ストラフ(Jan-Lennard Struff、ドイツ)と顔を合わせる。

 仮に準決勝に進出すれば、昨年の全仏オープン決勝で勝利した第3シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)と対戦する可能性がある。(c)AFP