【4月24日 AFP】男子テニス、バルセロナ・オープン(Barcelona Open Banc Sabadell 2019)は23日、シングルス2回戦が行われ、大会第2シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)は6-3、5-7、6-7(5-7)でラッキールーザーのニコラス・ジャリー(Nicolas Jarry、チリ)に敗れた。ズベレフは不調に陥る中で途方に暮れていると認めた。

 最終セット6-5でマッチポイントのチャンスを逃したズベレフは、続くタイブレークでも3-0とリードしたが、そこから世界ランク81位のジャリーに逆転を許した。まさかの敗戦が続いていたズベレフは、ワイルドカード(主催者推薦)で出場した今大会で試合数をこなして復調のきっかけをつかみたいと考えていた。

 またしても壁にぶつかったズベレフは「ただただひどいプレーだった。それは隠しようがない」「とてもレベルの低いテニスだった。獲得したポイントはほとんどが相手のアンフォーストエラーだった。自分は今穴の中に落ちてしまっていて、どうやって抜け出せばいいのか分からない」と語った。

 一方、予選でマルセル・グラノリェルス(Marcel Granollers、スペイン)に敗れたジャリーは、ラッキールーザーとして本戦に出場すると、1回戦ではグラノリェルスにリベンジを果たし、男子テニスの未来を担うと期待されているズベレフとの2回戦に勝ち進んでいた。

 ジャリーは昨季、上海マスターズ(2018 Shanghai Rolex Masters)でマリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)を、ドイツ・オープン(German Tennis Championships 2018)ではドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)を破る番狂わせを演じていたが、これがキャリア最大の勝利となった。

 25日に行われる3回戦でジャリーは、第13シードのグリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)とフェルナンド・ベルダスコ(Fernando Verdasco、スペイン)の勝者と対戦する。

 昨年のATPワールドツアー・ファイナルズ(ATP World Tour Finals 2018)ではロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)とノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)を破って優勝した22歳のズベレフだが、以降は調子を維持できずにいる。

 全仏オープンテニス(French Open 2019)の開幕が約1か月後に迫っている中、これでズベレフは5大会連続で2勝以上挙げられずに敗退している。なお、ズべレフが敗れたため、ボトムハーフの最高シードは錦織圭(Kei Nishikori)となっている。(c)AFP