【4月23日 AFP】2016年米大統領選へのロシアの介入疑惑に関するロバート・モラー(Robert Mueller)特別検察官の捜査報告書が公開され、下院民主党が次の対応策を準備する中、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は22日、ツイッター(Twitter)への投稿で、議会は自分を「弾劾できない」と言い切った。

 モラー検察官の報告書は、トランプ氏が司法妨害を犯すことのないよう、側近らが同氏の指示を拒否して実行しなかったことを明らかにしている。だがトランプ氏は、自分は何も悪いことはしていないと断言し、ホワイトハウスが適切に機能していないとの見方についても否定した。

 トランプ氏はツイッターに「重大な犯罪と軽犯罪のみが弾劾の対象となる。私は罪を一切犯していない(共謀もなければ、妨害もない)。だから、君たちは私を弾劾できない」と投稿。

 また同日ホワイトハウス(White House)で行われた子ども向けのイースター(Easter、復活祭)イベントの席で、報道陣に弾劾の可能性について懸念しているかと聞かれると、「少しも懸念していない」と明言した。また、側近がトランプ氏をかばって指示を実行しなかった疑惑についても、「誰も私の指示に逆らうことはない」と主張した。

 下院司法委員会のジェリー・ナドラー(Jerry Nadler)委員長は22日、大統領法律顧問だったドン・マクガーン(Don McGahn)氏に対し、議会証言を命じる召喚状を提出した。マクガーン氏はモラー検察官による捜査で重要証人とされ、トランプ氏の司法妨害疑惑について証言を求められるとみられる。

 一方、トランプ氏の事業に関する財務記録の提出命令を発した下院監視・政府改革委員会(House Committee on Oversight and Government Reform)に対し、トランプ氏側は22日、命令を阻止するため連邦裁判所に訴え出た。(c)AFP/Sebastian Smith