【4月22日 Xinhua News】中国の鉄道・軌道車両メーカー、中車長春軌道客車股份有限公司がイスラエルのテルアビブ・ライトレール(LRT)レッドライン路線のために開発した列車が16日、長春市(Changchun)でラインオフした。中国の100%低床車両が先進国に輸出されるのは初めて。これは世界トップクラスの安全防護レベルを持つライトレール列車で、プラットホームでの乗降が必要ないため、高齢者や子ども、障害者もスムーズに利用できる。

 同社は2015年、イスラエル・テルアビブの公共輸送会社NTAとテルアビブ・ライトレール・レッドラインプロジェクトの車両納入契約を締結し、列車の開発を担当することで合意。レッドラインはイスラエル初のライトレール路線で、全長23キロ。

 列車の安全性に対するイスラエル公安庁の要求は高く、同社は多くの研究開発を行った。列車全体は防爆設計を採用し、屋根部分には閉鎖式ドーム型カバーを使用して、爆発物が屋根に落下してもドームに沿って下に落ちるようにした。シャーシの鋼構造には非強磁性材料を採用し、爆発物の車両底部吸着を防ぐことができる。窓にも防爆ガラスを使用しており、石や火炎瓶の爆発による衝撃に耐えられるようになっている。

 同社はこのプロジェクトのために列車を開発したほか、ライトレール全車両の16年間の点検・メンテナンス業務を請け負っている。同社のライトレール列車製品は現在、オーストラリア、米国、シンガポールなどの20以上の国・地域に輸出されている。(c)Xinhua News/AFPBB News