【4月23日 東方新報】中国では過去20年の間に60歳以上の高齢者人口が1億1800万人増加し、高齢者人口が2億人を超える唯一の国となった。中国国際放送局(CRI)が報じた。

 中国政府はこのほど、高齢者向けサービス推進の手はずを整え、業界への参入を一層緩和することを打ち出し、高齢者福祉施設の設立許可制を撤廃することを明らかにした。同時に、医療と福祉の複合施設の設立手続きを簡素化し、スマート型健康・高齢者介護産業の発展を持続的に推進していくとしている。

 中国の60歳以上の高齢者人口は2018年末時点で2億4900万人に達し、人口全体の17.9%を占めた。中でも、前年の17年は高齢者が初めて1000万人以上増加した年だった。

 高齢者人口の増加や平均寿命の延長、高齢者の生活品質の向上に伴い、高齢者産業は大きな市場潜在力を見せている。これを受け、中国・民政部の高暁兵(Gao Xiaobing)副部長は、「今後、高齢者向けサービス業界の参入条件を一層緩和していく」と述べている。

 また、スマート型健康・高齢者介護産業の発展について高副部長は、「住居とコミュニティー、施設による福祉の融合的発展を推し進め、人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)、クラウドコンピューティング、ビッグデータなどの情報技術と製品の高齢者向けサービス分野における応用を強化していく」と話した。(c)東方新報/AFPBB News