【4月18日 AFP】ドイツの「再生可能エネルギーへの移行」を担う主要プロジェクト、バルト海上のアルコナ(Arkona)洋上風力発電所で23日、正式な開設式が行われる。ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相がフランスやノルウェーの閣僚らと共に出席する。

 アルコナ洋上風力発電所の60基の原動機タワーは、ドイツのリューゲン(Ruegen)島から北方のスウェーデン沿岸部にわたる海域にある。昨年わずか3か月で設置が完了し、すでに40万世帯に十分な385メガワットの電力を供給している。

 ドイツはこれまで再生可能エネルギーへの移行を先駆的に推進する国とみなされてきたが、2011年に日本で発生した福島第一原子力発電所の事故を機に、メルケル首相は原子力発電からの脱却を決定。これにより環境汚染源となる化石燃料による発電に頼らざるを得ない状況が発生していた。

 ドイツ政府は、総発電量の38%を再生可能エネルギーで賄っているが、2030年までには65%まで賄う目標を掲げている。メルケル首相は毎週土曜日に放送するビデオポッドキャストで、「2025年にドイツは40~45%の電力を再生可能エネルギーで賄うという目標を大幅に上回っているだろう」と述べた。(c)AFP