【4月16日 AFP】ドイツの検察当局は15日、排ガス不正問題「ディーゼルゲート」をめぐり、ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)のマルティン・ウィンターコルン(Martin Winterkorn)元最高経営責任者(CEO)を含む経営幹部5人を起訴したと発表した。

 ウィンターコルン元CEOの罪状には「著しく重大な詐欺」、「不正競争防止法違反」、「背任」が含まれる。

 VWはウィンターコルン元CEOの在任中、性能試験で有害物質の排出量を実際より少なく見せかけるソフトウエア「ディフィートデバイス(無効化装置)」をディーゼル車1100万台に搭載した。

 検察は、元CEOは在任中の2014年5月の時点で不正の事実を把握していたにもかかわらず、直ちに不正を公表することも、不正な車両の販売を停止することもなかったと指摘している。

 同社は事件から脱却して新たな段階に進むことを目指しているが、起訴により改めて不正に注目が集まることとなった。(c)AFP/Tom BARFIELD