【4月15日 AFP】パレスチナ自治政府の新内閣の閣僚らが14日、2度目の就任宣誓を行った。13日にマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長の前で行われた就任宣誓の際、宣誓の言葉から一部の文言が抜け落ちていたことに弁護士が気付いたため。

 弁護士ナエル・アルハワ(Nael Al-Hawah)氏は、モハマド・シュタイヤ(Mohammad Shtayyeh)新首相率いる新内閣の宣誓の言葉から、「人々とその民族の遺産に」忠誠を誓うという一節が抜け落ちていることに気付いた。

 アルハワ氏がAFPに語ったところによると、この間違いに気付いて自身のフェイスブック(Facebook)に書き込んだところシュタイヤ首相から電話があり、誤りを認めて14日に就任宣誓をやり直すと伝えられたという。

 パレスチナ解放機構(PLO)の公式通信社、パレスチナ通信(WAFA)によると、誤りの原因は「タイピングのミス」だったという。

 アルハワ氏はパレスチナ自治政府の動きを追っていた上に、自身が司法研修生を教育する際にも宣誓の言葉を扱っており、その文言をよく知っていたことから誤りに気付いたと話し、宣誓の言葉の誤りで内閣の正統性に疑義が生じる恐れもあったと指摘した。

 PLO内の最大組織ファタハ(Fatah)と10年以上対立するハマス(Hamas)は新内閣から排除されており、ファタハとハマスの分断がさらに進むとの見方が出ている。(c)AFP