【4月13日 AFP】世界保健機関(WHO)は12日、昨年8月に流行宣言が出されたコンゴ民主共和国におけるエボラ出血熱による死者が750人を超えたと発表した。

 WHOによると、今月9日現在で、北キブ(North Kivu)州とイトゥリ(Ituri)州で1200人近くの患者が報告され、751人が死亡した。

 WHO憲章に基づく国際的な健康危機管理の法的枠組み、国際保健規則(IHR)の緊急委員会は昨年10月、コンゴにおけるエボラ流行を「国際的に懸念される公衆衛生の緊急事態」と宣言することを見合わせたが、その後の憂慮すべき事態となったため、状況を見直すことを決定していた。

 赤十字社(Red Cross)は流行の拡大が加速していると指摘。国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」はエボラ出血熱流行を抑える国際的な対応が遅れていると警告している。

 コンゴ民主共和国では、武装勢力の活動で治安が悪い上、一部の地域で治療への抵抗もあることから、エボラ出血熱の拡大抑制策が妨げられている。(c)AFP