【4月12日 AFP】アフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)は11日までに、赤十字国際委員会(ICRC)と世界保健機関(WHO)の国内での活動を「禁止」すると表明した。これを受けてICRCは同日、アフガニスタンでの活動を中止したことを明らかにした。

 アフガニスタンの国土の約半分に強い影響力を持つタリバンの声明は、ICRCがタリバンとの「合意に沿った活動を行っていなかった」と主張。また、WHOも予防接種の推進活動中に「疑わしい動き」があったと非難し、「追って連絡するまで両団体の国内での活動禁止を決定した」と通告するとともに、スタッフの安全は保証できないと警告している。

 アフガニスタンでは農村部の多くで医療保健サービスの利用が不可能な状況で、ポリオへの感染例が増加傾向にある。

 ICRCの広報担当者は、「(タリバンの)声明を考慮した互恵的かつ内々の対話を始めるため」タリバン側との接触を試みていると述べた。一方、WHOアフガニスタン事務所の広報担当者はAFPの取材に、「報道内容は把握しており、状況のよりよい理解に努めている」と答えた。(c)AFP