【4月15日 Xinhua News】中国陜西省漢中(Hanzhong)市洋県にあるトキの人工繁殖センターで3月25日、人工飼育で生まれた今年初めてのひなが確認された。同省林業庁が発表した。職員がトキのひな特有の「ピーピー」というかすかな鳴き声を聞き、確認したところ、自然ふ化したひなが卵から顔を出していたという。

 トキの繁殖期は毎年3月から6月で、保護区での最初の産卵は通常、3月の中旬頃。今年は最初の産卵が2週間ほど早かったため、卵がかえる時期も早まった。産卵時期は主に、日照時間と気温に大きく左右される。日照時間が長くなる春は、気温の上昇スピードが決定的な要素となる。

 救護飼育センターには現在、計22組のトキがいて、8組がすでに産卵した。残りのトキも産卵が続く可能性がある。人工繁殖センターは産卵が早まっている状況をめぐり、トキの繁殖が順調に進み、ひなが健康な状態で巣立てるよう、親鳥の繁殖過程と需要に基づき、「保温、快適性向上、栄養強化、安全確保」を目指してさまざまな措置を講じている。(c)Xinhua News/AFPBB News