【4月10日 AFP】総選挙開始を2日後に控えたインドで9日、中部チャッティスガル(Chhattisgarh)州で議員らを乗せた車列を標的とした大規模な爆弾攻撃があり5人が死亡した。警察が明らかにした。

 州都ライプル(Raipur)から約340キロ離れたへき地の道路脇にあった爆弾の爆発により、地元議員とその警護にあたるボディーガードらを乗せた車が爆破された。情勢の不安定な同州では毛沢東主義派(Maoist)の武装勢力が数十年にわたり政府に対する争いを続けている。

 警察によると、「大規模」な爆発で亡くなったのは右派与党・人民党(BJP)ビーマ・マンダビ(Bhima Mandavi)議員とその運転手、州政府の護衛ら3人の計5人。爆発の後には後続車両も待ち伏せを受け、周囲の密林に隠れていたゲリラ集団の激しい銃撃を受けた。

 貧困に苦しむチャッティスガル州では、密林を拠点とする毛沢東主義派グループによるインド軍への襲撃が後を絶たず、死者が出ることもある。

 投票開始まで2日を切ったインドでは、当局が史上最大となる選挙に向け準備を進めていたが、国内の治安を揺さぶる事件となった。(c)AFP