【4月9日 AFP】ブラジルのリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)で7日、出産予定の女性に友人らが贈り物をするパーティーに向かう一家が乗った車を政府軍兵士らが犯罪組織の車両と誤認して発砲し、一家のうち1人が死亡、2人が負傷した。ブラジルメディアが8日、報じた。一家の車には銃弾80発以上が撃ち込まれていたという。

 軍は、武器使用基準の順守を怠った容疑で軍人10人を逮捕したと発表した。軍によると、兵士らは当時、日課で軍の警戒対象地区を巡回し、犯罪組織のメンバーが乗った車両を捜索していたという。銃撃された車には7歳の少年を含む5人が乗っていた。この少年は無事だった。

 ニュースサイトG1が警察の情報として伝えたところによると、兵士らはリオ北部のグアダルーペ(Guadalupe)地区を巡回していた際に、一家が乗っていた白い車を犯罪組織のものと間違えたとみられている。

 警察の広報担当者はG1に対し、「あらゆる点が、軍が一家の車を犯罪者の車と取り違えていたことを示している」とした上で、一家の車から武器などは一切見つかっておらず、軍による発砲を正当防衛とみることはできないと述べ、警察もこの事件の捜査を始めたと語った。(c)AFP