【4月10日 Xinhua News】中国雲南省紅河ハニ族イ族自治州金平ミャオ族ヤオ族ダイ族自治県自然資源公安局は3日午後11時半ごろ、110指揮センターからの転送電話で、一人の若者が帰宅途中に同県金運銘晨小区(集合住宅地区)のそばで1匹の「子ザル」に遭遇したとの連絡を受けた。鑑定を経て、このサルが中国国家1級重点保護野生動物のピグミースローロリスであることが分かった。

 ピグミースローロリスはロリス科スローロリス属の動物で、主にベトナム、ラオス、カンボジア東部と中国雲南省南部に生息する。中国で最も体が小さい原猿類となる。

 また絶滅危惧霊長類の一つでもあり、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(CITES、ワシントン条約)付属書Ⅰに掲載されているほか、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは「危急(VU)」にカテゴリー分けされている。 

 自然資源公安局の警察が詳細に検査した結果、ピグミースローロリスにけがはなく、健康で、自然に返す条件に合致した。警察はピグミースローロリスの生息に適した分水嶺国家級自然保護区までサルを車で移送し、無事に「家へ送り届けた」という。(c)Xinhua News/AFPBB News