【4月8日 AFP】南アフリカの広大な自然保護区であるクルーガー国立公園(Kruger National Park)で、サイの密猟者とみられる男がゾウに踏みつぶされて死亡し、その死体をライオンに食べられるという出来事があった。公園当局者が8日、明らかにした。同国では密猟が危機的なレべルに達しており、同国立公園はその矢面に立たされている。

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 同公園の広報担当者によると、共犯者とみられる人物が、死亡した男の家族に対して男がゾウに踏みつぶされたと伝え、その後レンジャーらが通報を受けた。

 男の共犯者たちも加わり、空と陸の両面から行われた捜索活動は2日間にわたり、男の死体は4日に発見された。

 広報担当者はAFPに対し、「われわれの自然保護官たちが公園内を捜索したところ、残念ながら、頭蓋骨が発見された。残っていたのはそれだけだった」と説明。周辺にはライオンの群れがいたと考えられることから、ライオンが男の死体を食べたとみられると話した。

 この広報担当者は続けて、「しかし、男の家族は少なくとも埋葬するための遺骨を手にし、何が起きたのか分かったことについて感謝していた」と述べた。

 共犯者のうち、これまでに4人が逮捕されており、今週中にも出廷するとみられている。(c)AFP