【4月13日 CNS】中国・広東省(Guangdong)広州市(Guangzhou)葬儀サービスセンターを訪れると、稼働中の3Dプリンターから人の手が出力されていた。3Dプリンターが通常製作するおもちゃや模型とは異なり、この手には、より多くの意義が込められている。

 交通事故や火災、転落などの突発的な事故は、往々にして遺体に損傷や欠損を生じさせる。個性的で人間味ある葬儀にしたいといった要望に応え、故人を尊厳ある姿で送るために、同センターでは3Dプリンターで顔面部や体の部位など遺体の修復を行うサービスを開始した。

 これまでの遺体修復作業は、主にゴム粘土や石こうなどを使った手作業だったため、時間がかかり効率も悪かった。新しい3Dプリンターによる修復技術の利点は、より素早く、正確なことだ。

 顔写真をパソコンに取り込み、三次元モデル作成システムで顔部分の3D立体画像を作成すると、3Dプリンターで顔部分の型を出力できる。そこに化粧を施して、故人の輪郭を復元する。また体に欠損部分があれば補う。こうして、故人をより尊厳ある姿で送ることができる。(c)CNS/JCM/AFPBB News