【4月8日 AFP】バドミントンのマレーシア・オープン(CELCOM AXIATA Malaysia Open 2019)は7日、各種目の決勝が行われ、男子シングルスでは中国の林丹(Dan Lin、リン・ダン)が2年ぶりとなるメジャータイトルを獲得した。

 世界選手権(TOTAL BWF World Championships)優勝5回、五輪の金メダル2個などの実績を持つ林だが、今季はインドネシア・マスターズ(DAIHATSU Indonesia Masters 2019)やドイツ・オープン(YONEX German Open 2019)、全英オープン(YONEX All England Open Badminton Championships 2019)など、年明けから早期敗退が続いていた。

 それでもこの日は、チェン龍(Long Chen、チェン・ロン)との同胞対決となった決勝で9-21、21-17、21-11の逆転勝利を飾り、78分の熱戦を制した。優勝は今季これが初めてで、主要タイトルの獲得も2017年のこの大会以来2年ぶりとなった。

 試合後の林は、「昨年は理想的なプレーができず、大きなプレッシャーの中で自信までなくしてしまった」「しかし今回は、良いプレーをしたいという強い気持ちがあったし、勝利に飢えていた。悪い時期は脱したと思う」と不調の底を抜けるきっかけをようやくつかんだ様子だった。

 表彰式では、今大会を欠場した長年のライバル、リー・チョンウェイ(Chong Wei Lee、マレーシア)が賞金のプレゼンターを務めた。両者ともに2020年東京五輪の出場を目指す中で、林は今度はコートで再会したいと話している。昨年7月以降、実戦から離れているリー・チョンウェイは、昨年に初期の鼻のがんの治療を受け、現在も完全復活を目指している。

 女子シングルスの山口茜(Akane Yamaguchi)は、決勝で戴資穎(Tzu Ying Tai、タイ・ツーイン、台湾)に16-21、19-21で敗戦。戴は大会3連覇となった。

 ダブルスは中国勢がタイトルを総なめにし、混合、女子、男子の全3種目で優勝を飾った。(c)AFP/Nicolas Anil