【4月6日 AFP】先進7か国(G7)は5日、仏北部のリゾート地ディナール(Dinard)で外相会合を開き、不平等対策や外国からの介入に対する民主主義の保護について議論した。マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官は出席を見送った。

 ポンペオ長官の欠席はG7に対するドナルド・トランプ(Donald Trump)米政権の不信感を強く印象付ける動き。米国からはジョン・J・サリバン(John J. Sullivan)国務副長官が代理で出席した。

 今会合はG7首脳会議の準備を目的に開かれたもの。首脳会議は8月末、仏ビアリッツ(Biarritz)でエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領の主催により開かれる予定で、トランプ米大統領の出席も見込まれる。

 会合の議長を務めたジャンイブ・ルドリアン(Jean-Yves Le Drian)仏外相は、ポンペオ長官の欠席や当日の雨を意に介さない様子で、G7議長国としてのフランスの優先事項は、不平等との闘いと民主主義の強化だと述べた。

 ルドリアン氏は「フランスには『雨の結婚式は幸せな結婚式だ』ということわざがある。だから私は『雨のG7は幸せなG7だ』と言おう」と述べ、笑いを誘った。

 同氏は席上、ウクライナからのクリミア(Crimea)半島併合をめぐり2014年に先進8か国(G8、当時)から排除されたロシアについて、同国が西側諸国の選挙に介入しているとされる問題に対し、より強力な行動を取ることを訴えた。

 ジェレミー・ハント(Jeremy Hunt)英外相は、ロシアのような外国が他国に干渉しないよう警告するため、G7外相は「抑止戦略」での合意を目指すと述べた。(c)AFP/Stuart WILLIAMS