【4月11日 AFP】男子ゴルフ、通算15回目のメジャー制覇を目指して第83回マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2019)に再び挑むタイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)は、久々の出場となった昨年大会のときよりもプレーと体調に関して堅実な手応えをつかんでいる。

 ツアー復帰を果たした2018年シーズンは、18大会に加えて第42回ライダーカップ(The 42nd Ryder Cup)に出場し、今季も5大会でプレーしているウッズは、「大会スケジュールを増やすことと、試合に臨むために可能なことと不可能なことを見極めることに関して、今年は前年までと比べて気持ちが楽になっている。なぜなら、それまでは手探りで大会に臨んでいたからだ」と語った。

 ウッズは3月の時点で、「自分がいるべき位置にはいると思う」「プレーの安定感も高まってきているし、4月に向けて万事順調に進んでいる」という認識を示していた。

 ウッズにとって4月といえば事実上マスターズを意味する。

 1997年大会で歴史的初優勝を飾った後、2001年大会ではメジャー4連勝の偉業「タイガースラム(Tiger Slam)」を達成。さらに2002年大会で連覇を果たすと、2005年大会ではクリス・ディマルコ(Chris DiMarco)とのプレーオフを制して劇的勝利を飾っており、これまでに4度グリーンジャケットに袖を通している。

■楽観できる根拠

 2010年のマスターズは、不倫が発覚して結婚生活を終える騒動に見舞われたウッズにとって、5か月ぶりのツアー復帰の舞台となった。しかし、2015年以来の出場となった昨年大会は、不調の原因となった腰の故障などで複数回の手術を受けたことで、これからも高いレベルで戦えるのかどうか疑問の声が上がる結果となった。

 2018年大会は前哨戦の2大会でトップ5入りを果たし、優勝候補の一角として高い期待を寄せられながら臨んだものの、最終日を除いてアンダーパーを記録することはできなかった。

 その後は昨年9月のツアー選手権(TOUR Championship 2018)で勝利を飾り、メジャーでも2大会連続で優勝争いを演じている中、ウッズは前週行われた世界ゴルフ選手権(World Golf Championships)シーズン第3戦、デルテクノロジーズ・マッチプレー選手権(Dell Technologies Match Play 2019)で準々決勝敗退に終わる不本意な結果となったが、今年のマスターズでの期待度は前回よりも収まってはいるものの、世界ランキングは2ランクアップの12位に浮上した。

 今大会ではキャリアグランドスラムの可能性があるロリー・マキロイ(Rory McIlroy、北アイルランド)と世界1位のダスティン・ジョンソン(Dustin Johnson、米国)が優勝候補に挙げられている中、43歳のウッズが優勝すれば、11年ぶりにメジャー制覇を果たす史上4人目の選手となる。

 最後にその快挙を達成したのは、1984年に名門コース、オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ(Augusta National Golf Club)を制して1995年大会でも優勝したベン・クレンショー(Ben Crenshaw、米国)氏となっている。(c)AFP/Rebecca BRYAN