【4月5日 AFP】イングランド・プレミアリーグのトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)は4日、2017-18シーズンの会計報告書を公開し、純利益が史上最高額となる1億1300万ポンド(約165億円)にのぼったものの、新スタジアムの建設にかかった費用は10億ポンド(約1460億円)以上だったことが分かった。

 トッテナムは3日に6万2000人を収容する最新鋭のスタジアムが開場となって、入場料収入が増加し、米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の試合開催で合意に至ったことで、財政面でプレミアリーグのライバルと張り合えるのではないかという期待を抱いている。

 スタジアムとトレーニング場の建設にかかった総費用は昨年6月までに10億ポンドを超え、その大半はローンでまかなわれている。トッテナムは、同年同月までに4億6100万ポンド(約674億円)を借り入れており、その後さらに1億ポンド(約146億円)を借り入れた。

 純利益の額は、3600万ポンド(約53億円)だった前シーズンの約3倍に増加した。本拠地を一時的にウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)に移したことで観客動員数が増え、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2017-18)で16強入りを果たし、また商業収入が上がったことで、総収入も3億1000万ポンド(約453億円)から約3億8100万ポンド(約557億円)に伸びている。

 マウリシオ・ポチェッティーノ(Mauricio Pochettino)監督の下、プレミアリーグでトップ4入りを果たし、3年連続でチャンピオンズリーグに進出したというトッテナムの好成績は、チーム人件費に目を向けるとさらに際立つ。

 トッテナムの収入はビッグ6の中で最も低いままながら、人件費がマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)の約半分にあたる1億4800万ポンド(約216億円)だったことが、リバプール(Liverpool FC)が2月に発表した1億600万ポンド(約155億円)という純利益の世界最高額を更新する要因となった。

 3日のクリスタルパレス(Crystal Palace)戦に勝利したトッテナムは、勝ち点でチェルシー(Chelsea)とアーセナル(Arsenal)を1ポイント上回り、ユナイテッドに3ポイント差をつけるなど、今季もトップ4入りに向け順調に進んでいる。

 トッテナムは昨シーズン、セルジュ・オリエ(Serge Aurier)やルーカス・モウラ(Lucas Rodrigues Moura da Silva)、ダビンソン・サンチェス(Davinson Sanchez)を獲得し、移籍マーケットで珍しく3200万ポンド(約47億円)を費やした。しかし、昨年1月のルーカス・モウラ獲得以降、一人も補強していない。(c)AFP