【4月5日 AFP】アルゼンチン政府当局は、同国1部リーグに所属するボカ・ジュニアーズ(Boca Juniors)のファン128人に対し、4年にわたるスタジアムへの入場禁止処分を下した。4日に公開された官報の中で明らかになった。

 アルゼンチンの政治家は、フーリガン問題に長年取り組み続けている。

 この問題は、アルゼンチン勢同士の対戦となった昨年のリベルタドーレス杯(Copa Libertadores de America 2018)決勝で、リーベル・プレート(River Plate)のファンがボカのチームバスを襲撃して第2戦が延期になったことで世界中から注目を集めた。

 サッカー界における暴力問題を解決するために設立された組織「サルベモス・アル・フトボル(Salvemos Al Futbol)」は、2018年にはサッカーに関連する暴力行為で10人が死亡し、ここ20年での死者は143人だと報告している。

 1部リーグでは2013年以降、アウェーサポーターのスタジアムへの入場が禁止されており、昨年8月には緩和されたものの、五つのビッグクラブのサポーターにはいまだにその措置が適用されている。

 スタジアムでの暴力行為に対する罰則を強化しようとする法案は、2016年に最初に議題に上がりその後廃案となっていたが、リベルタドーレス杯の決勝後に再び提起され、現在国会で話し合われている。

 禁止処分を下された人物の中には、ボカのフーリガングループでリーダーを務めているラファエル・ディ・セオ(Rafael Di Zeo)氏とマウロ・マルティン(Mauro Martin)氏の名前もあった。両氏はすでにスタジアムへの入場が禁止になっている。

 今回の処分は、アルゼンチン国外での試合は対象外となる。(c)AFP