【4月5日 AFP】中国は2050年までにサッカー大国になる野望を抱く中で、国内リーグをアジアナンバーワンにして「世界6位」に押し上げることを目指している。

 中国スーパーリーグ(CSL)は、欧州からビッグネームの選手や指導者を高額な給与で招聘(しょうへい)して大きな話題をさらっている。

 しかし、代表チームのFIFAランキングは72位に低迷し、欧州でレギュラーとしてプレーしているのはスペイン1部リーグのRCDエスパニョール(RCD Espanyol)の武磊(Lei Wu、ウー・レイ)のみで、これまで世界的な活躍をしている母国出身の選手はいない。

 それでも、中国サッカー協会(CFA)とサッカーファンである習近平(Xi Jinping)国家主席は壮大な計画を打ち出しており、W杯(World Cup)の開催権獲得に加え、いつの日か大会制覇を果たすことを目指している。

 CSLのトップでCFAの副主席を兼任している李毓毅(Li Yuyi)氏は、国内リーグの成長を最優先にすることが最終的には代表チームの利益につながると期待しており、国営新華社(Xinhua)に対して、「国内リーグをアジアのトップにして世界6位に発展させるべく懸命に努力していく」と述べた。

「W杯で良い成績を挙げたチームには、必ず世界のトップリーグでプレーする多くの選手がいるというのが通例だ」

 新華社によると、CSLは2018年に一試合平均2万4000人の観客動員を記録しており、イングランド・プレミアリーグ、ドイツ・ブンデスリーガ1部、スペイン1部リーグ、イタリア・セリエA、そしてメキシコ1部リーグに次いで世界6位の人気を誇っている。

 世界トップの人口を誇る中国は、習主席の下で国内サッカーを発展させるべく、2015年に1億人以上の子どもたちを競技に送り込む計画を立ち上げた。政府は今年から、国内全土の幼稚園で試験的にサッカー専門プログラムを展開することにしている。(c)AFP