【4月2日 AFP】ドイツ政府が使用する専用機「コンラート・アデナウアー(Konrad Adenauer)」で1日、着陸時にタイヤが破裂する事故が発生した。同機は無事米ニューヨークに到着したが、乗っていたハイコ・マース(Heiko Maas)外相は国連安全保障理事会(UN Security Council)の会合に遅参した。

 エアバス(Airbus)A340型機の同機は、アンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相が昨年11月にアルゼンチンで開催された20か国・地域(G20)首脳会議のために利用した際、電気系統の不具合で緊急着陸を余儀なくされ、4か月の整備点検を受けていた。

 マース外相は、フランスのジャンイブ・ルドリアン(Jean-Yves Le Drian)仏外相との顔合わせの予定時刻を変更し、人道支援活動家らの保護に関する安保理の会議冒頭にも欠席する羽目になった。メルケル首相もG20の際に遅延で会議冒頭を欠席している。

 1か月前には、マリを訪問したマース外相の使用したドイツ政府のエアバスA319型機の油圧系統に不具合が生じ、立ち往生したため、ドイツ空軍(Luftwaffe)のエアバスA340機がケルン(Cologne)から出動し、外相をドイツに移送した経緯もある。

 ドイツ政府が所有する複数の航空機には過去数か月間で故障が相次いでいる。公式統計によると、2016~18年にドイツ政府が利用した計1743便のうち、21便が欠航または技術系統の不具合に見舞われている。ドイツ政府は今後数年のうちに老朽化した専用機を新型機に買い換えることを検討しているという。(c)AFP