【3月28日 AFP】サウジアラビア国営の石油会社サウジ・アラムコ(Saudi Aramco)は27日、石油化学大手サウジアラビア基礎産業公社(SABIC)の株式の70%を取得すると発表した。

 政府系ファンド「公的投資基金(Public Investment Fund)」から相対取引により691億ドル(約7兆6000億円)で買い取る形で、経済改革を推し進める同国のムハンマド・ビン・サルマン(Mohammed bin Salman)皇太子にとって大きな資金力強化となる。

 世界最大の石油輸出国サウジアラビアは国内経済の多様化のため、サウジ・アラムコの新規株式公開(IPO)を通じて巨額の資金調達を目指してきたが、IPOはこれまでたびたび延期されている。

 業界観測筋はサウジ・アラムコのSABIC株取得について、公的投資基金が必要とする資金の調達の代替手段との見方を示している。(c)AFP/Anuj Chopra