【3月25日 AFP】ノルウェー沖でエンジンが故障し悪天候の中で航行不能となった豪華客船「バイキング・スカイ(Viking Sky)」は24日、乗客乗員千数百人のうち約3分の1がヘリコプターで移送された後、自力航行により同国の港に到着した。

 テレビの映像には、同客船がえい航船に引かれながら首都オスロ北西約500キロにあるモルデ(Molde)港に24日午後4時15分(日本時間翌25日午前0時15分)ごろ到着した様子が映し出された。

 バイキング・スカイは23日午後、船の難破で知られるノルウェー沿岸から約2キロの沖合で動力を失い、漂流し始めた。船長が遭難信号を発し、当局は同船に乗客乗員を残す危険を避けるため悪天候の中、空による救助活動を開始。乗船していた1373人のうち約460人がヘリコプター5機で移送された後、空からの救出活動は停止された。

 警察によると17人が病院に搬送され、そのうち90代の乗客1人と70代の乗客2人が重度の骨折を負った。

 同船は故障したエンジン4基のうち3基が24日に再稼働したため、えい航船2隻により危険な岩礁を回避しながら、自力航行でモルデ港に向かっていた。(c)AFP/Pierre-Henry DESHAYES