【3月23日 AFP】国際ボクシング協会(AIBA)のガフル・ラヒモフ(Gafur Rakhimov)会長が22日、辞任を表明した。協会と対立関係にある国際オリンピック委員会(IOC)は、2020年東京五輪のボクシング除外を検討している中で、今回の動きを歓迎した。

 ラヒモフ会長はコメント文を発表し、「AIBA理事会に会長の座を退く意向を伝えた」ことを明らかにした。これを受けてIOCは同日、「ラヒモフ氏の意向は把握している」として、AFPの取材に次のように述べた。

「AIBA会長の意向が組織内に及ぼす影響と、それに伴う潜在的効果に関して注視していく」「当調査委員会はAIBAの財務管理、ガバナンス、倫理、反ドーピング、レフェリーとジャッジなど、他にも多くの問題を指摘している」

 ボクシング競技の立場に関しては、スイス・ローザンヌで26日から28日に開かれるIOC理事会の議題として取り上げられることになっている。

 ウズベキスタンの実業家であるラヒモフ会長は、米財務省から「国際犯罪組織」との関わりを指摘されていることから、昨年11月に会長に選出されて以降、物議を醸している。

 疑惑に関して断固として否定しているラヒモフ会長は、自身のリーダーシップの下で、「昨年成し遂げた取り組みによって、AIBAとボクシング界が再生され活性化された」と強調した。(c)AFP