【3月21日 AFP】フランス外務省は20日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領がブラジルの北大西洋条約機構(NATO)加盟を示唆したことについて声明を発表し、NATOへの加盟には「地理的な適用範囲」が定められているとして否定的な見解を示した。

 トランプ氏は19日、ブラジルのジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領と首都ワシントンで会談した際、ブラジルを(米国の)「非NATO主要同盟国(MNNA)」に指定するつもりだと述べた上で、ブラジルがNATO加盟国になる可能性についても考えられるかもしれないと発言し、周囲を動揺させた。

 NATO条約によると、欧州に属さない国がNATOに加盟するためには、加盟29か国すべての承認が必要となる。その一方で、ブラジルはNATOの「グローバルパートナー」となって同盟関係を結び、軍事活動に参加することができるが、これに関する協議は行われていない。

 昨年には、コロンビアが中南米諸国で初めてNATOのグローバルパートナーになっている。(c)AFP