【3月21日 AFP】女子テニス、世界ランク1位の大坂なおみ(Naomi Osaka)は20日、今週開幕したマイアミ・オープン(Miami Open 2019)への出場を控える中、昨季の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)と今年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2019)で勝利したときの強さを取り戻したいと語った。

 大会連覇を目指していたBNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2019)で16強止まりとなった大坂は「(BNPパリバ・オープンの)インディアンウェルズ(Indian Wells)とマイアミ(Miami)の二大会は、四大大会(グランドスラム)に匹敵するほどの格式だから、優勝を目指すことに大きなモチベーションを感じる」と語った。

「昨年はインディアンウェルズを制した直後にマイアミで初めてセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)と対戦し、勝てたことがすごく良い思い出になった。とにかく、彼女と戦って自分の腕を試してみたかった。それからのことは夢みたいに感じた」

「ここで勝つことには大きな意味がある。ここで優勝した選手をたくさん見て育ってきたし、実際にスタンドから決勝を観戦したこともあった。観客だった子どもが、トロフィーを手にする選手になることは特別なこと」

 今年の女子ツアーでは、これまで13大会の優勝者がすべて違う顔ぶれとなっており、特にインディアンウェルズではカナダのビアンカ・アンドレスク(Bianca Andreescu)がワイルドカード(主催者推薦)で同大会を制した史上初の女子選手となった。

 今大会では姉のまり(Mari Osaka)が1回戦でウィットニー・オスイグウェ(Whitney Osuigwe、米国)に挑むことが決まった中、大坂は「前週の大会で誰が勝っても、選手全員が高いモチベーションを手にする」と警戒感を示した。

「全員の実力が拮抗(きっこう)しているから、優勝の行方は誰が最も勝利にこだわり、プレーに集中できるかにかかっている」

■今大会から新たな会場へ

 マイアミ・オープンはこれまでキービスケーン(Key Biscayne)で行われてきたが、今年から米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)、マイアミ・ドルフィンズ(Miami Dolphins)の本拠地ハードロック・スタジアム(Hard Rock Stadium)に舞台を移した。

 NFLの頂上決戦スーパーボウル(Super Bowl)も行われたこのスタジアムでは、テニスの大会を開催するために7200万ドル(約79億6500万円)が投じられており、施設に関しては選手からも上々の評判を受けている。

 同日の1回戦で元世界1位のビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka、ベラルーシ)がドミニカ・チブルコバ(Dominika Cibulkova、スロバキア)に6-2、3-6、6-4で勝利したセンターコートは、1万3800席を誇る大きな会場となっている。さらに、スタジアム外の駐車場には何面ものがコートが設置されている。

 大坂は「ドルフィンズのスタジアムでテニスをするなんて、想像したこともなかった」とすると、「子どもの頃には、何度も車で通り過ぎたことがあった。ここは広大なスペースがあって、いいと思う」と語った。(c)AFP