電撃辞任のカザフ前大統領の長女、上院議長に 後継への布石か
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【3月20日 AFP】中央アジア・カザフスタンの上院は20日、前日辞任を電撃発表したヌルスルタン・ナザルバエフ(Nursultan Nazarbayev)前大統領(78)の長女、ダリガ・ナザルバエワ(Dariga Nazarbayeva)氏(55)を新議長に選出した。国営通信カズインフォルム(Kazinform)が報じた。
ダリガ氏はナザルバエフ前大統領の3人の娘のうち政界で最も大きい存在感を示し、以前から父親の後継者になり得ると目されてきた。今回、上院議長に選出されたことにより、次期大統領候補の一人として注目される。ただしナザルバエフ氏は過去に、自分の娘を後継者とする考えを否定している。
カザフスタンでは30年近くにわたって政権を握ってきたナザルバエフ氏が19日、突然辞任を表明。これを受け、上院議長だったカシムジョマルト・トカエフ(Kassym-Jomart Tokayev)氏(65)が20日、大統領代行に就任した。
ナザルバエフ氏の本来の任期だった来年4月までは、トカエフ氏が暫定政権を運営する見通しだが、大統領選が前倒しされる可能性もある。
また同日には議会が、長きにわたって同国を率いてきた前大統領をたたえ、首都名をアスタナからヌルスルタンに変更することも決定した。採決後にカズインフォルムが伝えた。(c)AFP