【3月20日 AFP】スーパーラグビー(Super Rugby)に参戦しているサンウルブズ(Sunwolves)が、開催方式の見直しに合わせて大会から除外される可能性が高くなったと、豪紙が20日に報じた。

サンウルブズ大敗に「日本はスーパーラグビーをなめている」―元南アHC

 オーストラリアのデーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)紙によると、スーパーラグビーは現在15チームで各地を転戦しながら行われているが、カンファレンスに分けて開催する方式が不評のため、14チームによる総当たり方式に変更し、そしてサンウルブズが、チーム数減少の犠牲になる見込みだという。

 同紙によれば、サンウルブズの関係者と選手には19日の時点でこの決定が伝えられており、全員「大きなショックを受けている」という。AFPの問い合わせに対し、チーム広報は「金曜日の正式発表を待っているところであり、現段階ではコメントを控えさせていただきたい」と回答した。

 報道のソースは不明だが、大会を運営するSANZAAR(南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリア、アルゼンチンの4か国からなるラグビー連合協会)は22日に「スーパーラグビーの今後」に関する発表を行う予定になっている。

 サンウルブズが2016年に画期的なスーパーラグビー参戦を果たした背景の一つには、今秋にアジア初開催となるW杯(Rugby World Cup 2019)が行われる日本を含め、アジアでのラグビー普及を促進するという目的があった。しかしテレグラフ紙によれば、サンウルブズとのアウェーゲームのたびに東京かシンガポールへ飛ばなくてはならない南アフリカのチームから、参戦継続に難色を示す声が多く上がっていたという。

 テレグラフ紙は「スーパーラグビーの参加国のすべてが、財政面でサンウルブズにてこ入れをしていた。まだ未開拓のアジア市場からの収入を増やしてくれると期待していたからだ」「2シーズンから3シーズン後には、日本の大手企業各社の後援を得て、サンウルブズが独立した持続可能な組織になってくれればと思っていた。しかし、そうした状況には至っていない」と報じている。

 フィールド上では今も苦戦が続くサンウルブズだが、成績は少しずつ改善しており、今月には30-15でワイカト・チーフス(Waikato Chiefs、ニュージーランド)を破ってチーム史上初のアウェー勝利を飾ったところだった。(c)AFP