【3月20日 AFP】「数学のノーベル賞(Nobel Prize)」と呼ばれるアーベル賞(Abel Prize)の今年の受賞者に、米数学者のカレン・ウーレンベック(Karen Uhlenbeck)氏(76)が選ばれた。アーベル賞委員会のハンス・ムンテカース(Hans Munthe-Kaas)委員長が19日に発表した。賞金として600万クローネ(約7800万円)が授与される。

 偏微分方程式研究などの業績が評価されたウーレンベック氏は、初の女性受賞者。今なお男性中心の科学や数学分野での男女平等においても貢献した。

 ウーレンベック氏は研究院客員教授を務める米プリンストン大学(Princeton University)を通じて、「数学の世界において、自分が若い女性たちのロールモデルであることを自覚している」とコメント。

「しかし、ロールモデルでいるということは大変なことだ。なぜならば本当に必要なことは、人間とはいかに不完全でありつつ、なおかつ成功できるのかを学生たちに示すことだからだ…今回(の受賞で)、私は素晴らしい数学者として名声を得たかもしれないが、同時にただの人間でもある」と述べた。(c)AFP