【3月19日 AFP】前週のBNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2019)で2年連続の準優勝に終わった男子テニスのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は、次戦のマイアミ・オープン(Miami Open 2019)で自身が立て直せない理由は見当たらないと話している。

 17日に行われた決勝でドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)に6-3、3-6、5-7で敗れ、米インディアンウェルズ(Indian Wells)で行われる同大会で単独1位となる通算6度目の優勝を阻まれたフェデラーは、「確かに腹が立ってがっかりもしているし、悲しい気持ちもある」と語った。

 最新の世界ランキングでフェデラーが5位に後退する一方で、自己最高タイの4位に浮上した25歳のティエムは、「サンシャイン・ダブル」と呼ばれるBNPパリバ・オープンとマイアミ・オープンの連続優勝を目指している。

 しかし、四大大会(グランドスラム)通算20勝を誇る実力者のフェデラーも、先月のドバイ・テニス選手権(Dubai Duty Free Tennis Championships 2019)でキャリア100勝目を飾るなど、好調を維持している上に37歳という年齢の中で体調も万全であることから、今回の敗北を冷静に受け止めている。

 フェデラーは、「大事な局面でほんの少し上回った」相手に敗れたことは「そんなに大げさな話ではない」と分析。さらに「それよりも、けがをしたり、調子が悪かったりする時の方が傷が大きいだろう」との認識を示した。

「次はマイアミだ。体調は万全。そういうときは常に前向きでいられるし、良い気分で大会を後にできているのは強みだ」「ここ3週間は毎日のようにプレーしている。そのことについては、とても満足しているし胸を張れる」

 インディアンウェルズ大会と同様に、フェデラーはマイアミ大会の3回戦で同胞のスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka)と激突する可能性がある。マイアミでは通算3度の優勝を記録しているが、インディアンウェルズの決勝でファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro、アルゼンチン)に敗れた直後の昨年大会では初戦で姿を消した。

 そのことを踏まえ、フェデラーはティエム戦での黒星から劇的に巻き返せるとの予測はしなかった。さらに、今大会から会場が長年親しんできたキービスケーン(Key Biscayne)から米ナショナルフットボール(NFL)、マイアミ・ドルフィンズ(Miami Dolphins)の本拠地ハードロック・スタジアム(Hard Rock Stadium)に変わることも不確定要素であると感じている。

 フェデラーが「雰囲気がまったく違う」と話した新しい舞台は、フットボールスタジアムの中にセンターコートが造られているほか、外には次に規模が大きいグランドスタンドのコートが一つ、3番目に大きいコートが二つ、そして練習用のコートが設置されている。

「全員がセンターコートや新しい会場のコンディションに慣れていく必要がある」「どんな感じか確認するのが待ちきれない。まだ不確定要素はたくさんある。今のところは自信がある」 (c)AFP