【3月16日 AFP】アルジェリアの首都アルジェで15日、アブデルアジズ・ブーテフリカ(Abdelaziz Bouteflika)大統領(82)の退陣を求める大規模な抗議デモが行われた。金曜日の大規模デモは4週連続となり、5期目を目指していたブーテフリカ氏が次期大統領選挙への出馬を取りやめると発表したものの、デモは沈静化せず、大統領への要求は強まっている。

 アルジェを象徴する中央郵便局の周辺にはお祭りムードの老若男女が集まり、4月18日に予定されていた次期大統領選の投票を延期すると発表したブーテフリカ氏に対し、大統領の退陣を求める声を上げた。治安当局関係筋によると、デモ参加者の数は、国内各地で数万人が参加した1週間前のデモを上回った。15日の大規模デモはアルジェの他にも、主要都市のオラン(Oran)、コンスタンティーヌ(Constantine)、アンナバ(Annaba)でも行われ、各地で人々が怒りを爆発させた。

 ブーテフリカ氏は2013年に脳梗塞で倒れて以来、車いすを使用し、ごくまれにしか公の場に姿を現していない。同氏が11日に次期大統領選への出馬取りやめを発表すると、デモ参加者らは当初、歓迎したが、同氏が選挙の延期を決定したことで「ごまかし」との非難が起こり、新たなデモにつながった。

 ブーテフリカ氏は政治・憲法改革に関する「全国会議」を開催すると約束してきた。このたび、支持率の低い現職のアハメド・ウーヤヒア(Ahmed Ouyahia)首相に代わり、ヌルディーヌ・ビドゥーイ(Noureddine Bedoui)元内相を新首相に指名する一方で、大統領選は2019年中に実施するとして、それまでは政権にとどまる意向を示している。(c)AFP