【3月16日 AFP】米ボーイング(Boeing)は、ここ数か月で2件の墜落事故を起こした同社737MAX型機に搭載されている失速防止システム「MCAS」を10日以内に修正する。業界関係者2人がAFPに明らかにした。

 同システムは、インドネシアで昨年10月に起き189人が死亡したインドネシア・ライオン航空(Lion Air)737MAX8型機墜落事故の原因となった疑いが出ているが、同関係者2人は、今月10日に起き157人が死亡したエチオピア航空(Ethiopian Airlines)機墜落の原因はまだ分かっていないと注意を促している。

 匿名で取材に応じた関係者2人によれば、修正ソフトウエアはエチオピア航空機の事故以前から準備されてきたもので、導入に要する時間は2時間のみだという。

 MCASはMAX型機に搭載された新機能。ライオン航空の事故では初期調査の結果、MCASの誤作動が原因だったことが示唆されていた。MCASについては、米国の操縦士数人からも問題が報告されており、米連邦航空局(FAA)はボーイングに対し4月までの修正を命じていた。

 取材に応じた関係者のうちの一人によると、ボーイングは14日、737MAX型機を使用する航空会社少なくとも3社と電話会議を開き、修正ソフトを提供。もう一人の関係者は、他の航空会社も来週前半に修正ソフトを受け取る見通しだと語った。(c)AFP