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【3月17日 Xinhua News】中国国家郵政局はこのほど、2014年から中国の宅配業務量は5年連続で世界首位の座を守り、2018年には中国国内の宅配取扱量は500億個を突破したというデータを発表した。

 業界の専門家は、「宅配頭脳」が倉庫、仕分け、輸送、配送、運行管理など各プロセスを貫いていると説明する。現在では、スマート仕分け無人倉庫、スマート宅配ボックスなどの実用化や物流リンク全体を最適化するバックオフィスシステムがオンライン化されたことで、物流仕分け・配送効率は大幅に向上している。

 中国の電子商取引(EC)大手・京東集団(JDドットコム)の物流子会社、京東物流の大型スマート倉庫施設「アジア1号」内では、無人搬送台車(AGV)や仕分け装置、外骨格ロボットなど、20種類余りの独自開発したロボットが大量に使用されており、その核心が各種先端技術を搭載した京東物流の「スマート頭脳」だ。

 京東物流浙江支社の楊磊(Yang Lei)総経理は、「スマート頭脳」は0.2秒以内で680億通りの走行可能な経路を算出し、その最適な経路を仕分け装置に指令できると説明している。

 アリババ傘下の物流会社・菜鳥網絡(Cainiao Network)のベテラン物流専門家、楊開封(Yang Kaifeng)氏によると、「ロボットによる仕分けで、荷物の識別・運搬を自動的に完了できるだけでなく、誤識別がほぼゼロになるため、倉庫全体の1人当たりの効率を2倍に引き上げられる」という。

 京東集団の肖軍(Xiao Jun)副総裁は、「スマート物流は現在、人の作業遂行補助がメインであり、人と機械の協働を通じて効率アップとコストの最適化を実現する」と語る。

 輸送・配送面では、「宅配頭脳」を通じて車と人員にルート計画を提供し、配送効率を大幅に向上させている。配送コストも削減され、倉庫の集荷・回転時間が60%近く短縮された。さらに、技術の発展に伴い、無人機や自動運転車など機械の「宅配スタッフ」も、次第に配送段階に投入されていく。(c)Xinhua News/AFPBB News