【3月14日 Xinhua News】中国の清華大学薬学院の譚旭(Tan Xu)氏が率いる研究チームらはこのほど、ヒト細胞内にある新型抗HIV(エイズウイルス)タンパク質PSGL-1を発見し、新型抗HIV薬の研究開発に新たな基礎を提供した。研究成果は英科学誌「Nature Microbiology」に掲載された。

 この研究には譚旭氏の研究チームや復旦大学の周峰(Zhou Feng)氏のチーム、米ジョージ・メイソン大学の呉雲涛(Wu Yuntao)氏のチームらが参加。共同チームはタンパク質の高感度質量分析技術を用いて、初代CD4陽性T細胞のHIV感染前後の細胞タンパク質レベルを比較し、同定された計1万4000種類近いタンパク質の中から、HIV感染における機能が不明なタンパク質、PSGL-1を発見した。

 この研究により、PSGL-1が全く新しい抗ウイルスメカニズムを持つ抗HIVタンパク質であることが初めて発見、実証された。これは抗HIV薬開発の新たな方向性となる可能性がある。(c)Xinhua News/AFPBB News